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2021年6月3日木曜日

新渡戸稲造の至言から(6月3日)寛大な心(tolerance)

 

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「人を容(い)るるに寛(ゆる)やかにして己を責むるに厳かであったならば、自然天真爛漫の域に達することが出来ましょう。古い歌に“折々は濁るも水の習ひぞと思ひ流して月は澄むらん”というのがあります。」(新渡戸稲造『婦人に勧めて』)

 

・上記は、まだ男尊女卑の強い時代、婦人が家庭円満に過ごせるための心構えを新渡戸が述べたものである。濁る水でも美しく照らす月光のような存在になるよう説いている。(藤井茂・長本裕子著『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』166頁参照)

・己に厳しく他人に寛大な人ばかりなら、この世はさぞ平和になるだろう。逆の人が多いから諍(いさか)いが絶えない。

 

・他人の欠点は見えやすいが、自分の欠点は鏡に写さないと見えないものである。

 

・「かわいい子には旅をさせよ。」というように、本当に大事な家族等には、厳しいことも言ってあげよう。それにより、その人の人間性が向上するから。だから、一番大事な自分には厳しく。

 

・自分に厳しい人は、常に自分を向上させている。だから、人生も上向き。

 

・なかなか言いにくい注意をしてくれる友人ほど大切にしよう。家族のような貴重な存在。

 

・人に対して寛大になると、怒ることが少なくなる。

 

・寛大な心は、太陽のように、人の心を解き放つ。

 

・月のように澄み、太陽のように温かい心を持って毎日を過ごす。日々是好日。

 

・「外寛内明」

・「自厳他寛」

・「孤独を味わうことで、人は自分に厳しく、他人に優しくなれる。いずれにせよ、人格が磨かれる。」(ニーチェ)

 

・‛Tolerance is the positive and cordial effort to understand another's beliefs, practices, and habits without necessarily sharing or accepting them.‘(Joshua Liebman

 

・‘What is tolerance?--it is the consequence of humanity. We are all formed of frailty and error; let us pardon reciprocally each other's folly--that is the first law of nature.’ (Voltaire

 

・‘Tolerance becomes a crime when applied to evil.’ (Thomas Mann

 

・‘Compassion and tolerance are not a sign of weakness, but a sign of strength.’ (Tenzin Gyatso

1 件のコメント:

  1. 本当に良い心構えですね!そう有りたいと思います!

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