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2020年8月22日土曜日

新渡戸稲造の至言から(8月22日)

 

822

「人間の平和と幸福にとって、権力愛以上に害になるものが何かあろうか…権威を振りまわしたいという欲望は、動物と同様、人間の中にも宿っている。」(新渡戸稲造『編集余禄』)

 

・権力を利用して、人々のために何をするかが重要だが、その権力が手段ではなく目的になってしまっている人が多い。有名人になること、政治家になること、金持ちになること、それが目標で、そうなったら何をしたいのか、具体的に言えない人が意外と多い。

 

・新渡戸は、権力欲は、動物的(野蛮)で、人々の幸福や平和にとって有害であると述べている。弱肉強食の世界はまさにそうである。そこには、強い者のみが勝者となって生き残る戦いの社会があり、「幸福感」という概念はない。

 

・‘It’s great to be great, but it’s greater to be humane.’

(「偉くなるのも良いが、人道的であることはもっと大事な事である。。」)


1 件のコメント:

  1. ホモサピエンス以外の動物に果たして権威があるのだろうか。定住し集落ができてからのことだと思うが。
    文明化以前のホモサピエンスも含め、皆、捕食者に食べられる存在であると思う。これは食物連鎖の頂点に立つ生き物も同様で、衰えればやはり捕食される立場になる。弱肉強食も絶対ではない。
    しかし、彼らにも幸福感はある。ホモサピエンスのみが未来を考えるようになって、悲観するようになったらしい。というのは類人猿も未来を考えないのだそうだ。今だけを生きているから、彼らは幸福なのである。
    権威・権力ができるのは人類社会がヒエラルキー構造を持ってからだろう。なぜ支配構造ができたかと言えば、支配される反面、他からの安全の享受できるからだ。
    権威・権力が嫌なら、一匹狼になれば良い。しかし、それは自然界の中でのサバイバルに他ならない。まあ、それも気楽かもしれないが。

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