8月24日
・「私の友人で、女性に深い同情を寄せている人がいる。その友人のところへは、さまざまの婦人がいろいろの相談を持ち込んでくる。」(新渡戸稲造『一人の女』)
・藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』によると、この「友人」こそ新渡戸自身であったそうだ。新渡戸は、多くの女性達の悩みを聞き、助言をしてきた。人生の導きを行ってきたそうだ。自慢することなく、「私の友人」というところが、謙虚な(そして、はにかみ屋でユーモアたっぷりの?)新渡戸らしいところだろうか。
・今でいうならコンサルタントのようなことを、この「友人」はしていたのであろう。が、おそらく現代のコンサルタントのように費用請求をするわけでもなく、無償で真摯(紳士)に、婦人たちの心に寄り添い、コンサルしていたのだろう。
・その時代、女性の社会的地位は男性とは同等ではなく、就職先もなかっただろう。そんな女性達に、まず教育の機会を与えようと尽力したのが新渡戸である。
・女性の口コミは、どんな時代も馬鹿には出来ない。良い相談相手がいるということで、その友人には、次から次へと女性が寄ってきたのだろう。
・「女は弱し、されで母は強し」 Though the woman is weak, the mother is strong.
この言葉、実は、Victor HugoのLes Miserablesに出てくる言葉らしい。
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