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2020年8月28日金曜日

新渡戸稲造の至言から(8月28日)

 

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Sociality(社交性)の本意は人間が一(ひとつ)の動物としてではなく社交的動物として、他の人の邪魔にならぬようにふるまうことである。真の社会では他人のFreedom(自由)を害さぬようにして自分の思う存分にやるのである。」(新渡戸稲造『衣服哲学講義』)

 

・新渡戸の言う「社交性」は、「社会性」と解釈しても良いのだろう。社会は持ちつ持たれつの人間関係で出来ている。人を邪魔せず、自分も邪魔されないのが自由。

 

・「危険、迷惑、嘘、いじめ」、先生が小学生に教えた、やってはいけないこと。

 

・カーレイルの『衣装哲学』は、新渡戸の『武士道』にも出てきた。李登輝元台湾総統が大事にされていた2冊の本が、新渡戸の『武士道』とカーレイルの『衣装哲学』だった。

 

・「大勢の人間が一緒に住んでいればそこにソシャリティーがあり、他人を不愉快にしないようにして自分が世の中を愉快に暮らすにはどうするか。その遣り方が礼だと思う。」と新渡戸は言ったそうだ(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』255頁参照)。礼は、新渡戸が「武士道」の内容の一つとして挙げている日本の徳である。それは単なる丁寧さや礼儀のみならず、人への思いやり、謙虚さ等も含んだ徳である。

 

・「社交性」というと煌びやかな華やかなイメージがあるが、「他の人の邪魔にならぬ」とか「他人の自由を害さぬ」というのは、地味な心掛け、行動である。が、その上で、「自分の思う存分にやる」という点に、積極性がある。行動を重視する新渡戸の考え。



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