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2020年11月30日月曜日

新渡戸稲造の至言から(11月30日)

 

1130

「人の価値はそのミッス(miss)される程度で測られるものである。…いかなる仕事に従事しても、またいかなる境遇にいても、ミッスされる人、すなわち居らざれば不足に思われる人、すなわち居らねば困る人になって、初めて一人前の仕事をするものといわれると思う。」(新渡戸稲造『世渡りの道』)

 

・英語で、‘I miss you’とか‘I will miss you’と言えば、「あなたがいなくて寂しく思う」という意味で、いとおしく親しまれている(いた)人である。平和も安全も、なくなって初めてその重要性が認識されるように、人も、大事な人ほど、そうなのかもしれない。

・失って、初めてわかる 人の価値

 

・新渡戸は、国内外問わす、多くの人々にミッスされた人だった。日本の軍国主義化、国際社会での孤立化が進む中、新渡戸は、日米開戦を回避すべく尽力した。昭和天皇も、新渡戸の客死を悼んだ。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』353頁参照)

 

・惜しまれる人、それは心のきれいな人。惜しまれる人、それは笑顔のきれいな人。

・「あの人に会いたい」と思う気持ち、きっと相手も思っている。  

 

・‘If there ever comes a day when we can’ be together, keep me in your heart, I’ll stay there forever.’ (AA. Milne)

 

・‘When I miss you, I don’t have to go far; I just have to look inside my heart because that’s where I ‘ll find you.’ (Ruthie)

・‘When you miss me just look up to the night sky and remember, I’m like a star; sometimes you can’t see me but I’m always there.’ (Jayde)

 

2020年11月29日日曜日

新渡戸稲造の至言から(11月29日)

 

1129

「究極の目的において、人類は一つである。われわれの努力は、努めて一致に向けなければならない。これなくしては永遠の平和も幸福も繁栄も得ることは出来ないであろう。」(新渡戸稲造「太平洋問題調査会・京都会議における開会演説」)

 

・人類の一致した努力、すなわち我々一人ひとりの協力なしに、平和は維持できない。幸せも、繁栄も、共に助け合わなければ持続しない。

 

・新渡戸は、最期まで、平和のために一生を捧げた人だった。昭和天皇の日米開戦回避の御心を胸に、新渡戸は最後の最後まで努力を続けようとしていた。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』352頁参照)

 

・安全はただではない。平和も努力なくして保てない。

 

・ヴィジョンなき民族(国家)は滅びる。

・平和への一歩は、あなたの笑顔から。

・平和と繁栄が幸せをもたらすのか、幸せが平和と繁栄をもたらすのか。

 

・‘Better than a thousand useless words is one word that gives peace.’ (Gautama Buddha)

・‘Each one has to find his peace from within. And peace to be real must be unaffected by outside circumstances.’ (Mahatma Gandhi)

・‘Even a fool, when his holds his peace, is counted wise.’ (Biblical Proverb)

・‘First keep the peace within yourself, then you can also bring peace to others.’ (Thonas a  Kempis)

・‘Peace cannot be kept by force, it can only be achieved by understanding.’ (Albert Einstein)

2020年11月28日土曜日

新渡戸稲造の至言から(11月28日)

 

1128

「いかなる大患に当たっても、要は外に方角をあやまらず、内に正しき決心を有することである。遠き慮(おもんばかり)を有するものには、事実がその意志を援(たす)ける。内に堅き決心あるものには、外部の変遷はその意を一層堅固たらしむ。」(新渡戸稲造『内観外望』)

 

・上記は、1933年(昭和8年)5月に実業之日本社より刊行された『内観外望』の序文で新渡戸が書いた一文である。同年3月、新渡戸が事務次長を務めた国際連盟から日本は脱退した。新渡戸の絶望感は大きかったと想像できるが、それでも彼は諦めず、日本の世界からの孤立を避けようと同年8月にはカナダに発つ。新渡戸の信念と決意が表れた言葉であろう。カナダにおいて、新渡戸は、「激情ではなくて理性が、自己の利益ではなくて正義が、全世界の民族と国家のための仲裁人となる日が来ること」を強く訴えた。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』351頁参照)

 

・いつの時代も、なかなか理性と正義で動かない。今も、人々は感情と欲望で動くことが多い。しかし、新渡戸が掲げた理想のように、目標を失ってはいけない。諦めては世の中は良くならない。辛抱強く、心ある人が協力すれば、流れは良い方向に変わる。

 

・内面に正しき決心を、すると外でも道を誤らない。

・内を見つめて、外をのぞむ。

・「鬼は外、福は内」

・内をきれいにしていると、自然と外に表れる。

・外見を整えてみると、意外と内面も磨かれてくる。

・一生懸命、無心無我で行動していると、偶然の事実が味方をしてくれる。

 

・‘Injustice anywhere is a threat to justice everywhere.’ (Martin Luther King, Jr.)

・‘In matter of truth and justice, there in no difference between large and small problems, for issues concerning the treatment of people are all the same.’ (Albert Einstein)

・‘A wise man makes his own decisions; an ignorant man follows the public opinion ` (付和雷同) (Chinese Proverb

・‘We decide our affaires, and then we rest them with God.’(後は天命を待つ) (Jabo Proverb)

・‘When there is no enemy within, the enemies outside cannot hurt you.’ (African Proverb)

・‘Better to have one thousand enemies outside the house than to have one single enemy inside it.’ (Lebanese Proverb)

・‘Outside noisy, Inside empty.’ (Chinese Proverb)

 

2020年11月27日金曜日

新渡戸稲造の至言から(11月27日)

 

1127

「自分は不運だ不幸だといってひたすら嘆き悲しむ人は、まだ人として下の部類だと思います。自分の不遇を、これも運だから仕方ないといって諦めている人は…これもまた実は中の部類。ただに自分の不運を諦めるばかりでなく、進んでは、その不幸な運命を天命だ使命だと観ずるようになって、初めて上の部類に入ることと思います。」(新渡戸稲造『婦人に勧めて』)

 

・新渡戸は、1933年(昭和8年)にカナダに赴き、その地で最期を遂げることになったが、その不運をも天命と観じていたのがおそらく新渡戸自身だったのだろう。彼は、最期まで、自分の一生を、「世界の中の日本」の地位向上と平和に尽くした人だった。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』350頁参照)

 

・ピンチをチャンスに。

・不運も幸運も、みな運のうち。

・神は堪えられない試練は与えない。

・運命を運命として受け入れると、意外と気が楽になる。

・「運動」とは、運を動かすと書く。身体を動かしてみると、異なる運命が見えてくるかも。

・諦めずに挑戦し続けていると、不運も不幸も不遇も、不が抜けて、幸運に遭遇できる。

 

・‘Fortune and misfortune are two buckets in the same well.’ (Gereman proverb)

・‘It is a great art to laugh at your own misfortune.’ (Danish proverb)

・‘Look at misfortune the same way you look at a success. Don’t panic! Do your best and forget the consequences.’(Walt Alston)  

2020年11月26日木曜日

新渡戸稲造の至言から(11月26日)

 

1126

「逆境に陥りながらも、なおかつその全力を揮(ふる)って努力するものは、早晩逆境より浮かび出ずると思う。重荷を追うてなおかつこれを忍ぶものは、世が必ずどこかでこれを認める。」(新渡戸稲造『修養』)

 

・新渡戸は、上記の言葉に続いて、「生ける間に認められる機会がなければ、死後には必ず認めて救い上げられ…」と記し、ギリシアの哲学者ソクラテスは獄中で毒を飲み死亡した後に人々に崇められたことを例に挙げた。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』349頁参照)

 

・「逆風も順風も走馬燈」

・逆境に克つ

・無駄な努力はない

・世界は広い。どこかで誰かが見ている。

70億の人口。あなたの味方がいないわけない。

 

・逆風もいつまで吹いているわけではない。そのうち収まる。

・重荷を背負い続けて辛かったら、少し休めば良い。そうすれば、体力が回復して、また背負えるようになる。

 

・頑張らなければならない時と、頑張らなくて良い時もある。

・メリハリが大事。

・糸をいつも引っ張っていたら切れてしまう。時に緩めて引っ張ると、より長くなる。

・我慢、我慢も良いけれど、創意工夫して我慢しなくて良いなら、その方が良い。

 

・人生、山あり谷あり。塞翁が馬。

・「石の上にも三年」

 

・‘Every flower must grow through dirt.’

・‘The greater the obstacle, the more glory in overcoming in it.’(Molière)

・‘We don’t develop courage by being happy every day. We develop it by surviving difficult times and challenging adversity.’ (Barbara De Angelis)

・‘The gem can not be polished without friction, nor man perfected without trials.’

2020年11月25日水曜日

新渡戸稲造の至言から(11月25日)

 

1125

「二十世紀の悩みは、一方に傾いた知能の発達とこれに平衡すべき精神的発達が閑却されて、両者の間に権衡が乱れたからであると思う。」(新渡戸稲造「現代世相に関する一、ニの所感」『実業之日本』)

 

・新渡戸が指摘した知能と精神の不均衡という20世紀の悩みは、21世紀も継続された問題である。見方によっては、その不均衡は、さらに拡大しているのかもしれない。だからこそ、新渡戸が教育に重きを置いたように、知育以上に徳育に力を注がなければならないのかもしれない。

 

・精神の教育について、新渡戸は、陽明学、神学、キリスト教等の宗教を取り入れることも効果があると考えていたようだ。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』348頁参照)おそらく、神道、武士道等の要素も肯定的に捉えていたのだろう。

 

・いくら科学技術が発達しても、それを使用するのは人間である。その人間の精神性によって、科学技術は、人類の発展にも、人類の滅亡にも、使用され得るのである。

 

・21世紀に入り、「人工知能」(AI ; Artificial Intelligence)が開発され、将来の人間社会を大きく変革するものとして注目を浴びている。一方、「人工精神」(Artificial Spirit?)などあり得ない。「精神」には、妖精と神が宿るように、人間の心のより深い所、見えない所にあり、頭脳のみでは解決できないことが多いからだ。

 

・精神を落ち着かせるには、瞑想する、座禅を組む、修養する、修行する、祈る、お参りする、黙祷を捧げる等、宗教的、儀式的なことも必要なのかもしれない。頭を空にする、心を空にする、逆説的だが、そんなことが精神の発達には効果的なのかもしれない。

 

・人間が健康に幸せに暮らすには、知能、精神、身体、これらの権衡を保つことが重要である。だから、知育、徳育、体育のバランスの取れた教育が推進される。

 

・‘When you have no choice, mobilize the spirit of courage.’

・‘It must be of the spirit if we are to save the flesh.’ (General Douglas MacArthur)

・‘Physical strength is measured by what we can carry; sprititual by what we can bear.’

 

2020年11月24日火曜日

新渡戸稲造の至言から(11月24日)

 

1124

「他人の悪口を言わざれば、自国の善行が表れないような善行ならば、それは真の善行ではない。」(新渡戸稲造「米国の対日態度に就て」『改造』)

 

・新渡戸の時代にも、米国において中国が反日宣伝をしていたという。しかし、新渡戸は、相手国を悪くいうことはせず、堂々と事実を述べ、日米関係の改善に努めた。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』347頁参照)

 

・相対的な善はない。善は、それ自体が善である。

 

・人の悪口を言えば、それだけ自分の価値は下がる。人を褒めれば、それだけ自分の価値は上がる。

 

・悪口は、言わざる聞かざるが良い。

 

・善行を積むと、悪口が自然と消えて」行く。

 

・人の善行を見習え、悪行は捨てよ。

 

・‘ It is very hard to be simple enough to be good.’(Ralph Waldo Emerson)

・‘To talk goodness is not good…only to do it is.’

・‘Goodness reaches further than badness.’

・‘The ieals which have always shone before me and filled me with the joy of living are goodness, beauty and truth. (真善美)’ (Albert Einstein)

・‘Secrecy is the element of all goodness; even virtue, even beauty is mysterious.’ (Thomas Carlyle)

2020年11月23日月曜日

新渡戸稲造の至言から(11月23日)

 

1123

「物品の交換などは、ささいな事柄である。いわゆる目に見えない貿易〔貿易外収支〕こそが、実に重要なのである。…貿易の最高の機能は、計ることのできないものーつまり、思想や感情といったものーの交換にあるのだから。」(新渡戸稲造『日本文化の講義』)

 

・貿易の相互依存が深まったからと言って平和(良好な国際関係)が保たれるわけではない。それは新渡戸の生きた時代もそうだったし(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』346頁参照)、現在21世紀もそうである。

 

・物の交換の貿易よりも思想の交換(共有う)の方が重要だという新渡戸の言葉は、今でも通じる。中国は、、日本を含む多くの諸国の第一の貿易相手国となったが、その思想、考え方は民主主義諸国とは異なり、多くの国々と軋轢を生んでいる。

 

・‘Like-minded countries’(価値を共有する国々)とは、文字通り訳すと「似たような考え(思想)の国々」となる。新渡戸のいう「思想や感情」の共有が可能で、同じ国際ルールに従って秩序を維持できる友好国のことだろう。

 

・目に見えない思想や感情の交流こそ、物品の貿易よりも、平和にとって大事な鍵となる。

 

・目に見えにくい、手に取ることのできない国際関係は、目に見えない、触れることのできないものによって支えられている。

 

・モノ・ヒト・カネの交流が国際経済を潤している(繁栄の基礎である)が、思想や感情の流れが人オ心を動かし、平和の基礎となる。

 

2020年11月22日日曜日

新渡戸稲造の至言から(11月22日)

 

1122

「どの国も武装して…非常事態に備えている。この非常事態は、ふつうある悪い隣国から来ると考えられている。(しかし)準備自体が敵を招きよせることを知る人は、少ししかない。」(新渡戸稲造『編集余録』)

 

・平時に備えよ。そうでない(非常事態が迫ってしまう)と、皆が軍拡してしまう。

 

・「目には目を、歯には歯を」、ただしその限度まで。

・「右の頬をぶたれたら、左の頬を出しなさい。」

 

・武装しすぎると、周囲に脅威と見られ、かえって叩かれることになりかねない。

 

・弱すぎず、強すぎず、何事も中庸(バランス)が平和の鍵。

 

‘A nation that continues year after year to spend more money on military defense than on programs of social uplift is approaching spiritual doom.’ (Martin Luther King Jr.

 

‘We sleep safely at night because rough men stand ready to visit violence on those who would harm us.’ (Winston S. Churchill

2020年11月21日土曜日

新渡戸稲造の至言から(11月21日)

 

1121

「何事についても活用と濫用とがあろう。人間は事物の主人であって、どう取り扱うかを決めることができるのだから。」(新渡戸稲造『編集余録』)

 

同じ鉱物資源の貿易も、戦争の要因にも平和のための手段にもなり得る。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』344頁参照)

 

原子力爆弾は非人道的な大量破壊兵器であるが、原子力エネルギーは「平和的」利用目的で、CO2(二酸化炭素)を排出しない「クリーン」なエネルギーと言われた。

 

・包丁で美味しいものを作って人を幸せにできるが、同じ包丁が殺人の凶器ともなる。

 

・治安維持や防御のための銃か、それとも殺人兵器か。

 

・権力を濫用する指導者は独裁者となり人民を苦しめる。権力を人民のために活用する指導者は徳治を行える。

 

・‘Abuse of hospitality breaks the bridge.’

・‘Use, do not abuse; neither abstinence nor excess ever renders man happy.’(Voltaire)

・‘Abuse is the weapon of the vulgar.’(Samuel Griswold Goodrich)

2020年11月20日金曜日

新渡戸稲造の至言から(11月20日)


1120

「攻撃の対象となったとき、われわれは自分の社会的存在が認められたこと、自分が世の中にとってなんらか考慮すべき人となったに違いないことを感謝してよい。」(新渡戸稲造『編集余録』)

 

・批判や人生の困難も常に前向きに捉える新渡戸の言葉である。外国の良い所を取り入れて日本をより良くしようとした愛国者である新渡戸に対して、外国かぶれの批判もあったが、新渡戸は、それも自分の存在を認められた証と良い方に理解した。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』343頁参照)

 

・批判も攻撃も感謝。無視されるより余程良い。

 

・褒められてばかりでは、裸の王様である。

 

・叱咤激励、両方あるからバランスとれる。

 

・陰と陽、何事にも感謝。夜の後に朝が来る。

 

・‘The best defense is a good offense.’

I need not fear my enemies because the most they can do is attack me. I need not fear my friends because the most they can do is betray me. But I have much to fear from people who are indifferent.’(Russian proverb

 

・‘Marriage is the opposite to a fever attack, it begins very hot and ends very cold.’ (German proverb)

・‘Even food can attack.’ (New Zealander proverb)

 

2020年11月19日木曜日

新渡戸稲造の至言から(11月19日)

 

1119

「国際化というものは、ちょっと離れたディタッチしたところから国際問題を眺めて、正しいことならば譲ってもよし、自国が正しいならばあくまでもこれを通す。それがすなわちフェヤプレーである。…正義の観念なしに、フェヤプレーはありえない。」(新渡戸稲造『内観外望』)

 

・新渡戸稲造のすごいところは、100年以上前から、今をまるで見据えていたような言葉を述べている点である。今日、「自由で公正な」貿易と言われるように、自由競争には、公正なルールに基づくという前提条件があるわけだ。オリンピック等スポーツ競技においても、フェアプレイの精神が前提であり、ドーピング等「卑怯」な手段は失格となる。「国際化」の土台は「正義の観念」という新渡戸は、いかに国際取引、国際交渉等で苦労したかが分かる。しかし、最後は、正義こそ真の国際化を進めることができるというのが新渡戸の信念だったのだろう。

 

・新渡戸は、最期まで、国内外の批判を恐れず、正義と信念、真実に基づいて行動した人だった。軍国主義が日本を間違った方向に行かせてしまうことを憂えた新渡戸は、それを松山市での講演で話したところ、メディアで取り上げられ、新渡戸は世論から集中非難を浴びる。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』342頁参照)いつの世でも、マスコミや世論には要注意である。それでも、それに屈しない(ポピュリズムに迎合しない)新渡戸のような人こそ、歴史に名が残るのだろう。

 

・自由には、権利ばかりでなく義務も伴う。

 

・「国際化」の中には、しっかりした「国」がある。

 

・正義感の強い人、厳しくて付き合いにくいかもしれないけれど、実はとっても良い人。

 

・正義感の強い人は、ブレることが少ない。信用できる人である。

 

・‘True peace is not merely the absence of war, it is the presence of justice.’ (Jane Addams)

・‘Being good is easy, what is difficult is being just.’ (Victor Hugo)

・‘We don’t need to be good. But let’s try to be fair.’ (Holly Black, “The Cruel Prince”)

2020年11月18日水曜日

新渡戸稲造の至言から(11月18日)

 

1118                       

「元来、人生は悲哀のものであり、しかして悲哀は決して悪なりとは思われぬ。人生に悲哀のあるは、酸味の中に甘味があると同じである。宇治の玉露は味おうている間に、その真味が次第に出て、言い知れぬ妙味がある。」(新渡戸稲造『修養』)

 

・新渡戸は常に前向きで、人生の困難も笑って乗り切って行った。昭和7年(1932年)2月、愛媛県松山市の講演で軍部を批判したことで、命の危険さえあったにもかかわらずである。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』341頁参照)

 

・「順風も逆風もあり 走馬燈」

 

・人生の悲哀も、お茶の苦みのようなもの。そんなに悪いものではない。

 

・お茶の渋味も、栗の渋皮も、すべて美味しさを引き立てるもの。

 

・悲哀は人生につきもの。「悲しみよ、こんにちは(Bonjour, la tristesse.)

 

・喜怒哀楽の人間模様。

 

・苦労があるから力強くなれる。

 

・悲しい時ほど、笑ってしまえ。

 

・怒りたくなったら、歌ってみよう。

 

・笑顔で怒る?できたら勲章もの。

 

・‘Unhappiness can be a bridge to happiness…’

・‘Sadness is a choice – sadness does not exist.’(Jonathan Lockwood Huie

 

2020年11月17日火曜日

新渡戸稲造の至言から(11月17日)

 

1117

「一事は万事。心無き一言一行にも、その人の性質がことごとく現われる。心にあることは必ず何にか現われる。人いずくんぞ隠さんや。慎むべきは言行よりも心がけなり。」(新渡戸稲造『一日一言』)

 

・口下手でもいい、その思い、その心はきっと通じる。

 

・「有難う」の一言も、言い方次第で、伝わり方が異なってくる。

 

・誠実に、丁寧に、一言一行をしてみよう。

 

・心がけは見えないけれど、隠すこともできない。

 

・あなたの言動、どこかで誰かが見ているみたい。

 

・「笑はれるのを恐れるよりは、心にないことを云ふのを恐れなければならない。」(武者小路実篤)

 

Everyone understands kindness.

・‘A warm smile is the universal language of kindness.’ (William Arthur Ward)

・‘Kindness is more important than wisdom, and the recognition of this is the beginning of wisdom.’ (Theodore Isacc Rubin)

・‘Kindness is the language which the deaf can hear and the blind can see.’ (Mark Twain)

2020年11月16日月曜日

新渡戸稲造の至言から(11月16日)

 

1116

「ただ愛だけ、純粋な無私の愛だけが、彼(人間)の無限の質問に応え、その無限の憧れを充たすのである。…物言わぬ愛を映すことのできる人は、何人でも詩人、芸術家、哲学者以上である。」(新渡戸稲造『編集余録』)

 

・新渡戸は、純粋愛を無邪気な子供たちの眼差しにも感じていたのかもしれない。子供は、時に、大人以上に、詩人であり、芸術家であり、哲学者である。(藤井茂・長本裕子『すべての日本人へ 新渡戸稲造の至言』339頁参照)

 

・純粋愛は、無私無欲。人間のあらゆる問題を解決してくれるもの。

 

・‘True love comes from God.’

 

・愛には、思いやり、尊敬、感謝、協力、慈悲、許し、笑顔等々、様々な表現方法があるが、それは容易に見えず、深い心で感じるものなのかもしれない。

 

・‘Pure love is a willingness to give without a thougnt of receiving anything in return.’ (Peace Pilgrim)

・‘Pure love is as gentle as the moon and as constant as the sun.’ (James Lendall Basford)

・‘Pure love transcends the body. It is between hearts. It has nothing to do with bodies.’ (Mata Amritanandamayi)

岡倉天心『The Book of Tea』を読む会(第4回と補講のお知らせ)

 NipponIA(ニッポン・インターナショナル・アカデミー)では、 新渡戸稲造の『武士道』を原文英語で読む会に続き、 岡倉天心の『茶の本』を原文英語で読む会を開催しています。 ・1月の講座は延期になり、2月に第4回を以下の要領で行います。 ・また、第1回の補講を、ご希望のより開...